プレシャス・ライアー

菅浩江さんの『プレシャス・ライアー』です。

プレシャス・ライアーの作中での意味は"たいした嘘つき"です。

コンピュータが発達し、ネット内のバーチャルリアリティ(VR)の世界を楽しめるようになった近未来で、金森祥子は、次世代コンピュータ開発者の従兄から"VR世界でどんなものが<オリジナリティ>として賞賛されているか"を調べるアルバイトを引き受けます。
そんな中、あるVR空間で、祥子は<ソルト>というペルソナ・キャラクタから攻撃されます。
そのことを従兄に直接会って報告に行く途中、現実世界において<ペッパー>と名乗る人物が、祥子の目の前で忽然と消えてしまいます。
従兄にすべてを話すと、従兄は<ソルト>、<ペッパー>のことを知っており、更にその後ろには<シューガー>なる人物がいるそうです。
祥子は従兄のバックアップを受け、3人に会うためにあるVRのアングラ世界を訪れることを決意します。

※ネタバレです。
夢オチですか?
そうでないにしても、結局は全部現実ではなかったことではないですか。
ペッパーがどうやって消えたとか、オフラインのPCを外部から操作したとかの説明が"量子的に可能性が0ではない"と言われても、納得しがたい部分があります。
論理的、技術的な理由を求めていただけに。
祥子が真実に辿り着く過程も、積極的に動いているようにみえますが、結局は相手から正解を教えられているだけだったようですし。
菅さんの小説にしては、最後の読み応えが少なかったです。
なんだか著者自身が設定を消化できていないように感じました。




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